生活習慣病の治療

生活習慣病の治療

食べて治す

現代はおいしい物があふれています。たとえ食べ過ぎていなくても、高カロリー・高脂肪のものが多く、摂取エネルギーが過剰となりがちです。これからも健康的においしく食事をとるために少し努力してみましょう。
腹八分目とする
コレステロールの多い食品を控えめに
卵黄、レバー、バター、とり皮、イクラ、たらこなど
残し上手になる。「もったいない」は体には毒です
あと一口のごはんやおかず、家族の食べ残し、肉の脂身、天ぷらの衣など。
塩分を控えめに(1日8g以下、高血圧の方は6g以下が目標)
  • 麺類の汁は残す、みそ汁は具を中心に食べる。(ラーメン:塩分7g、そば・うどん:塩分5g、みそ汁:塩分2g)
  • 梅干や漬け物、加工食品(ちくわ、かまぼこ、ハム)を食べ過ぎない。
  • 塩、しょうゆ、ソースの代わりに香辛料や酢、レモンを使う。(しょうゆ:小さじ1杯で塩1g、 ソース:小さじ2杯で塩1g)
  • 減塩タイプのみそ、しょうゆを使う。 みそ汁や煮物などは濃い目のだしを用いてみそ、しょうゆの量を減らす。
ゆっくりよく噛んで食べる
早食いは食べ過ぎのもとです。30回を目標に良く噛んで食べましょう。食べ始めて満腹感を得るのに15~20分かかります。
野菜から先に、炭水化物(ごはん・パン・めん)は後に食べましょう。血糖値の上昇がゆっくりとなります。
外食や市販の弁当には注意
おいしく感じさせるために味付けが濃く、塩分、脂肪分に富み高カロリーです。外食の際は一品物より、栄養のバランスのとれた定食を選びましょう。
朝食、昼食、夕食を規則正しく
朝食はきっちり、遅い夕食は避けましょう。
また、まとめ食いも肥満のもとです。
お菓子(ケーキや菓子パンなど)、清涼飲料水を控えめに
スポーツ飲料(95kcal/500ml)や缶コーヒー(95kcal/250ml)も思いのほかカロリーがあります。
食品の種類は30品目を目標に、栄養のバランスのとれた食事を
果物もとりすぎると中性脂肪が増加します。朝、昼に適量をとりましょう
1日にミカンなら2個、りんご1/2個、ぶどう(巨峰)10粒、キウイ2個
食物繊維を多く含む食品(野菜、海藻、きのこなど)をとる
    これらの食品には、
  • 食後の血糖上昇を抑える
  • 血清コレステロールの増加を防ぐ
  • 便通を改善する
  • などの効果があります。
水分をこまめに摂る

水やお茶などを起床時や3回の食事時、10時・3時のお茶時、入浴時、就寝前などこまめにとりましょう。
加齢とともにノドの渇きに気付きにくくなるので、意識して水分を摂りましょう。(心臓や腎臓に病気があり、医師から水分の摂りすぎを注意されている場合を除きます)脳梗塞の予防にも重要です。なお、ビールは水分補給には不向きです。尿が出やすくなるため逆に脱水となります。

油、動物性脂肪は控えめに
肉より魚を多くとり、肉でも脂肪の少ない食材、ヒレ・もも肉・鷄のささ身を選ぶ。 サラダのドレッシングはノンオイルタイプを、マヨネーズは控えめに。
調理法にも注意
同じ食材を調理するにしてもカロリーが違います。
牛モモ肉100g:ゆでる(189kcal)<網焼き<蒸す<煮る<炒める<揚げる(339kcal)
ナス100g:焼く(21kcal)<揚げる(147kcal)<天ぷら(242kcal)

運動して治す

交通機関の発達や家事の電化などにより、現代人は運動不足となりました。戦前の日本人は1日に約3万歩も歩いていたとのことですが、現代の日本人の平均歩行数は約7000歩と言われています。カロリーの摂り過ぎ運動不足が重なり、生活習慣病が起こります。 いつでも、どこでも、一人でもでき、長続きする運動が ウォーキング(歩行運動)です。まず、運動不足解消のために歩いてみましょう。
万歩計をつけて運動不足の現状を認識する
まず1日1000歩(10分)多く歩くことから心がける。最終的には1日1万歩、1週間で7万歩が目標です。
日頃から積極的に歩く
歩いて行けるところは車を使わずに歩く。
一つ手前のバス停で降りて歩く。
家事や仕事をしながら、室内でもより多く歩く。
エレベーターを使わずに階段を使う。
意識して活動的に、こまめに機敏に動く。(お尻を軽く)
好きなことと結びつけ、楽しんで歩く
自然が好きなら、公園や水辺、山を歩く。
買い物好きなら、いろいろなお店を見て歩く。
歴史好きなら、神社や史跡を訪ねて歩く。
他には、犬と散歩したり仲間と歩く。
平日に運動できない人は週末に運動不足を補う
運動の強度、歩く速さは?
運動の強度、歩く速さは?
1人で歩く場合、鼻歌が唱える程度。2人なら、簡単な会話ができる程度。ともに息が上がらない範囲で一番速い速度が目安となります。
歩行以外の運動
体力や時間に余裕のある方は歩行以外の運動にもトライしましょう。持続的な全身運動である程度脈拍が上がる運動、有酸素運動がお勧めです。自転車、水泳(水中ウォーキング)、エアロビクスなど
※腰や足の痛みなどで歩行運動ができないときには、水中歩行やイスに腰掛けてできる運動を行いましょう。
※頑張りすぎは逆効果です。体調の悪い日は無理をしない。水分補給も忘れずに。

運動の効果

運動はただ単にエネルギーを消費するためだけに行うものではありません。
多くの効果が期待できます。

  • ブドウ糖の利用が促進され血糖が低下する。
  • インスリン抵抗性が改善する。(血糖値を下げるホルモン、インスリンが効きやすくなり、血糖が下がる)
  • 脂肪もエネルギー源として利用され中性脂肪が下がり、善玉コレステロールが増える。
  • 減量効果がある。
  • 血液循環が良くなり血圧が下がる。
  • 心肺機能を良くする。
  • 筋肉量が増え、太りにくい体質になる。
  • 運動能力が向上し、転倒しにくくなる。(骨折予防)
  • 骨に刺激が加わり、骨粗しょう症の予防に有効である。
  • ストレス発散にもつながる。

ただし、運動したからといってその分たくさん食べていいと言うものではありません。
空腹感からの食べすぎに気を付けましょう。
例えば、ショートケーキ1個(340 kcal)を食べるのはあっという間ですが、これを運動で消費しようとすると、ジョギングで34分、ウォーキングでは85分もかかります。
運動で消費するエネルギー量は想像以上に低いものです。
運動療法は食事療法と並行して行ってこそ効果があります。

100 kcalを運動で消費するのに要する時間(体重60kgの人の場合)
  • ウォーキング  25分
  • サイクリング  20分
  • 軽い体操    30分
ご飯やおやつのエネルギー量とウォーキングで消費するのに要する時間は?
摂取カロリー ウォーキング時間
ご飯茶碗軽く1杯  160kcal 40分
板チョコ1枚 444kcal 111分
ショートケーキ1切れ 340kcal 85分
ポテトチップ1袋 400kcal 100分
缶コーヒー250ml 95kcal 24分
ジュース500ml 255kcal 64分

食べ過ぎると、そのカロリーを運動で消費するのがどんなに大変かお分かりでしょう。

ストレスを発散して治す

ストレス発散 現代の生活は社会環境が複雑になり、精神的緊張が続きストレスに満ちています。
ストレスが過剰になると、喫煙や飲酒あるいは食事によってストレスを発散させようとするので、喫煙回数や飲酒量が増え、さらに過食傾向となります。 音楽を聞いたり、散歩、ジョギング、サイクリング、テニス、社交ダンス、カラオケ、入浴、旅行など自分にあった健康的なストレス発散法を見つけましょう。スポーツは競い合わないものがお勧めです。

禁煙して治す

禁煙
喫煙は百害あって一利なしです。ぜひ禁煙しましょう。

ニコチンは血管を収縮させて血圧を上げます。中性脂肪や悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らして動脈硬化を進めます。動脈壁の内膜を傷つけ血栓を生じやすくします。発ガン性があります。

適度な飲酒を楽しんで治す

適度な飲酒を楽しんで治す 適量を飲んでいる限りは、食欲増進、ストレス解消、善玉コレステロールを増やすなどの効用があります。

しかし、飲みすぎると肝機能が悪化したり、中性脂肪が増え、肥満の原因となります。 ビールなら中ビン1本、焼酎なら1合程度としましょう。また、酒の肴には塩分やカロリーの高いものが多く、食べ過ぎに注意が必要です。